人口減少社会という希望
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人口減少社会という希望 コミュニティ経済の生成と地球倫理 (朝日選書) 新品価格 |

題名を見た時には「胡散臭い理想論」と思ったけど、中々しっかりとした中身のある本でした。
現実的に考えて日本の人口が急激に増える事は考えにくく、かといってこのまま手をこまねいていては際限なく人口が減っていってしまう。
ある程度まで人口が減ってそのあと下げ止まりするように方向転換しないといけない時期に来ていると思う。
その方法は「北風と太陽」のように「人口が減ると大変だから産めよ増やせよ」の北風政策ではなく「拡大・成長・上昇」志向そのものを見直し、もっと人々がゆとりを持って生活を送れるようにする。その結果として出生率の改善が現れてくるものだろうという。
理想論と思える事も多いが考え方を変える手助けになると思います。
環境政治の時代の章で今の日本の政治がわかりにくい理由が少しわかりました。
「保守」というのは本来伝統的な家族や共同体を重視する思想。
「自由主義」は独立した個人や市場経済を重視する思想。
日本の保守は「自由民主党」経済政策優先で道路整備やダム建設にまい進して、対米従属で旧来の日本の伝統や家族主義と反する政策を多くとってきた「ねじれ」
そしてコイズミ改革で「右も左もいた自民党」がすっかり市場主義の政党になってしまった。
「リベラル」がヨーロッパとアメリカで使われている意味が違う事など。だからこんがらがってしまうのね。と思いましたわ。
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