アメリカの医療破綻
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アメリカの医療制度に問題が多い事はムーア監督の「シッコ」をはじめ広く知られているが、どのようにして今のような破綻状態になったのかはよく知られていない。
クリントン大統領が国民皆保険制度を打ち出した当時、アメリカ国民は医療保険にそれ程危機感を持っていなかった。
グローバル化が進み、職場単位の医療保険が衰弱していき、利益優先の保険会社が加入者を選別する事が進み、アメリカの医療は大崩壊に向かったのがよくわかる。
メディケイドなど日本にはない医療制度もありわかりにくい部分もあるが、翻訳物のわりにはわかりやすいと思う。
国民皆保険制度でないのにアメリカ連邦政府が医療費に使っている金額がGDP比で16.0%と日本の倍近い比率であるのにびっくりした。
医療サービスを受けるのに行列を作らなくていい。CTスキャナやMRI装置を利用しやすいという点では世界一ともいえる日本の2倍もGDP比で医療のために政府が支出しているのに先進国中最低と言われるアメリカの医療。
ティーパーティが国民皆保険制度に反対するのも「政府が口を出すとかえって支出が増える」という主張が何となくわかる。
TPPで医療が注目されているが、アメリカの複雑な医療保険の制度を理解する事が日本の医療について考えるのに役立ちそうだ。
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