物語のように読む 朝鮮王朝5百年
![]() 物語のように読む朝鮮王朝五百年 (単行本・ムック) / 多胡吉郎/著 |
韓国歴史ドラマを見ていても時系列がわからないので今一つピンとこない部分があったが、500年を歴代王と事件を時系列にならべてあってわかりやすいと思う。
朝鮮王朝を考える時に明と清という大国なしには成り立たないというのが改めてわかった。
明と朝鮮の関係は大国の隣にある小国としては明を兄のように従うのが正しいありようだったのだと思うが、明が取り入れた儒教を国の宗教としたのがだんだん朝鮮を混迷に運ぶ事になる。
漢民族の国明を兄として儒教の長幼の序をとり、明にしたがっているうちはそれなりに弟としてつかえていたが、女真族の国清に臣下の礼をとらされたあたりから複雑になっていたようだ。
野蛮な奴とバカにしていた女清族に臣下の礼をとらされ支配されながらも、儒教の国としてはこちらが本流という歪んだプライド。「小中華思想」が現代の日本人から見ると「何でそんな事で内部抗争くりかえしてるの?」という王朝絵巻になる。
宗主国の言う事にはさからえず、民が飢えているのに些細な事で内部抗争を繰り返している。
現代の日本を見ているようで「歴史から学ばなければいけない」と思いました。
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