雇用破壊
12月の失業率、4.4%に低下――有効求人倍率、13年ぶり1倍を回復
厚生労働省が31日発表した2005年12月の有効求人倍率(季節調整値)は前月を0.01ポイント上回る1.00倍となった。1倍台を回復したのは1992年9月以来、13年3カ月ぶり。雇用情勢の改善は労働市場の流動化という構造変化も伴っている。05年12月の有効求人倍率を就業形態別に見ると、パートが1.41倍と1倍を大きく超えているのに対し、正社員は0.65倍にとどまる。正社員の改善の足取りは緩やかだ。景気回復に伴って雇用環境も徐々に改善に向かっているとは言え、よく内容を見てみれば増えているのは非正規雇用で、正社員の雇用改善はまだ先の話。正社員とは名ばかりで「非正規社員」と労働条件的に差が少ない「な〜んちゃって正社員」も含めれば終身雇用・年功序列の恩恵をたっぷりと受けられる昔の正社員のような恵まれた条件で雇用されるのは本の一握りの人達だけ。
首都圏青年ユニオンの関係者は団塊の世代が定年を迎え始める「2007年問題」を心待ちにしている人がいる。
「団塊の世代が得ていた高収入の一部でもいいから若い人達に回して欲しい。労働という名の資源を世代間に均等に配分する事が必要です。」
終身雇用の恩恵をたっぷりと受け、労働市場にどっかりと居座る中高年のあおりを若年層が受けているという。
正社員として働いているとはいえ、リストラにおびえ賃金カットに泣き、「サービス残業」とう名の「賃金不払い」を我慢し、バブル期に高値掴みさせられた不動産のローンの重圧に耐え、少子化でつりあげられた教育費の為に生活費を切り詰めている我が家にとっては「終身雇用の恩恵を受けている中高年」と言われても不本意そのものなんだけど、我が子がもうすぐ若年労働市場へ出て行く身としては複雑な気持ちになってしまいます。
経費削減の名の元で行なわれた「リストラ」はリストラクチャングの本来の意味「再構築」ではなく、企業にとって都合のいい人員整理として日本の雇用環境を大きく変えました。
「終身雇用」「年功序列賃金体系」は昔の話。
一部の恵まれた雇用環境の人以外は明日をも知れぬ身。
企業に残るも地獄。去るのも地獄。
それでも「中高年を無理矢理切るより、ソンが少ない」という理由で新規雇用を抑制されて不本意な非正規雇用や社会保険逃れの個人請負の形での労働を選ばなければいけない若年層よりマシかもしれない。とは何とも暗くなる話。
死亡した父親の遺体を自宅の庭に埋めたとして、香川県警さぬき署は5日、アルバイト槙塚文雄容疑者(59)を死体遺棄の疑いで緊急逮捕した。槙塚容疑者は「葬式を出す金がなく、父の年金受給が止まるのが嫌で死体を隠した」と供述している。槙塚容疑者は昨年9月上旬、父親の文太郎さん(93)が死亡した際、くわで庭に穴を掘り、遺体を埋めて遺棄した疑い。槙塚容疑者は、文太郎さんが死亡した後も12月までの年金計約100万円を受け取り、遊興費などに使ったという。9月から12月までの4ヶ月で100万円。月約25万円だったら正社員とは名ばかりの厳しい労働環境の若年層の手取りより多いんじゃないかしら。
そりゃ「葬式代も無いし、死亡届だすと年金止められて生活困るから庭に埋めちゃえ」になっちゃうよ。
このままいくとこういう事件は珍しくなくなるような気がします。
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