下流社会
リクエストして借りてきました。
帰ってきた旦那が「俺も買った」ですって、家の旦那も買う位話題の本です。
森永卓郎さんの年収300万円時代を生き抜く経済学が出版されたのが2003年の3月。
その時は「年収300万円時代」という言葉が衝撃を持って迎えられて話題になりその年の流行語大賞ベスト10までとりました。
それがたった2年で「年収300万円」どころか「下流社会」ですって。
この本でいう「上流」は戦前の利子や地代だけで働かなくて暮していけるような一握りの富裕層でなく「中の上」「アッパーミドルクラス」という意味です。
「下流」も「下層」「貧困層」のように明日食べる物にも困るような人ではなく、とりあえず衣食住は足りているけれど何かが足りない「中の下」の層という意味です。
1955年発売された「クラウン」キャッチフレーズは「いつかはクラウン」
稼いだ富を一部の資本家階級、支配階級だけが独占するのではなくて、幅広い国民に均等に分配して中流社会を作っていく。富の平等な分配社会、中流社会を目指した55年体制の始まりの年に発売された車にふさわしいキャッチフレーズです。
「いつかはクラウン」
今は車はないけれど、カローラ・コロナ・マーク?Uとステップアップしていって「いつかはクラウン」と皆が夢を見られた時代。
そして2005年にトヨタが富裕層に向けて新たに展開したブランドは「レクサス」
レクサスは決して「いつかはレクサス」と売られる事は無いでしょう。
レクサスに乗る人の親はレクサスやベンツやBMWに乗っていて、レクサスに乗っている人の子供はジャガーやチェロキーに乗ってもカローラに乗ることはない。
団塊ジュニア(1971〜74年生まれ)・真性団塊ジュニア(75年〜79年生まれ)世代の子供達が大人になる頃には「下流」が真性「下層」になり、カトリーナ被害で見たようなお金持ちは車でサッサと逃げて保険金を手にして新しい家を手に入れ、貧乏人は取り残されて命拾いしても明日の生活の目処も立たないという実もふたもない社会になっていくような気がして不気味です。
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昨日から今日にかけて4冊の本を一気に読む。少々軽めの本だが印象に残ったのは以下の一冊。
下流社会 新たな階層集団の出現光文社このアイテムの詳細を見る
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「下流」とは、単に所得が低いということではない。コミュニケーション能力、生活能力、働く意欲、学ぶ意欲、消費意欲、つまり総じて人生への意欲が低いのである。その結果として所得が上がらず、未婚のままである確率も高い。... [Read More]
» フリーターの賃金 下層社会 [ふうてんの猫の猫耳東風的MBA生活]
『下流社会』という本が売れているようです。
自分は未読なのですが、カトラーさんの杉村太蔵が炎上している? 〜見えてこないニートたちの怒り〜のblogの中にグラフを見て思ったことを述べさせていただきます。
このグラフでは縦軸に対外コミュニケーション力、横軸に生産性・効率性をとっています。
確かに、その生産性を個人が1時間でできる仕事という意味での生産性を取ればその通りだと思います。
し... [Read More]
» 下流社会とポピュリズム [TACANO@YEBISU]
フランス政治社会におけるポピュリズム蔓延について書いたが、その背景にフランスの階級社会、エリートと大衆の二極化および階層の固定化があることを、国末憲人『ポピュリズムに蝕まれるフランス』(草思社、2005年)は指摘している。
同著で国末氏は、フランスと同様の現象が... [Read More]
こんばんは
年賀状の書き損じ情報ありがとうございます。
資本主義社会が進み、所得の格差がますます広がっていくんでしょうね。
治安とかも悪化していきそう。
希望がないと人間すさんでしまいますもんね。
教育だけは貧乏人にも公平にしてほしんですが、親の財力での影響が大きくなっているようです。
私も取り残されないようにがんばりましょう。
Posted by: hana | Wednesday, November 23, 2005 08:01 PM
コメントありがとうございます。
成果主義で「勝ち組」「負け組」で所得格差が出るのは世界的流れで仕方ないのかもしれませんが、親の財力で子供の将来まで決まってしまう社会は「希望」が無く、先の見通しが暗いと思います。
hanaさんの「お金をかけない子育て」楽しみにしています。
今の2・30代のフリーター・ニートはまだ親世代・祖父母世代が一億総中流時代のストックがあるのですが、hanaさん世代の子供達は弱肉強食時代。
hanaさんのような人にがんばってもらいたいです。
Posted by: しろうさぎ | Thursday, November 24, 2005 04:02 PM