大衆増税はしないって公約じゃなかったの?
低額の医療費は公的医療保険の対象から外して患者の自己負担とする「保険免責制度」が、医療費抑制のための検討項目として、10月中旬に厚生労働省が公表する医療制度改革試案に盛り込まれることになった。1回の診療にかかる医療費のうち500円、1000円などの一定額を患者負担とし、保険の適用はそれを超える分とする方法。軽い病気から重い病気まで広くカバーする今の医療保険制度の根幹にかかわるだけに、政府・与党内でも大きな論議を呼びそうだ。医療費抑制は必要だけど、どうして「弱いものいじめ」の患者の負担増に発想がいくんでしょう。
免責制度は、保険は生死にかかわるような重い病気の時にこそ必要で、風邪などの軽い病気には適用しないという考え方に基づく。自己負担を増やすことで患者にコスト意識を持ってもらい、過度な受診を防ぐ効果も狙う。
財務省が02年度の医療制度改革時に「外来1回、入院1日あたり500円」を提案。今年6月の政府の「骨太の方針」決定の際には経済財政諮問会議が検討課題として明記を求めたが、厚労省や与党側の反対で見送られていた。総選挙での圧勝を受け、小泉政権内で医療費抑制論が強まる中、厚労省も議論は避けられないと判断した。
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