「カネ」はなくとも子は育つ
「カネ」はなくとも子は育つ―シンプル人生の教育設計
森永 卓郎
中公新書クラレの既刊「シンプル人生の経済設計」「「B」で生きる経済学」の2冊で読者から強い関心を寄せられたのが「教育」について言及した部分だったそうです。
そこで第3弾として森永流「教育論」の本が出版されました。
森永卓郎といえば「年収300万円時代を生き抜く経済学 」で一躍有名になった人だけど、「年収300万円時代」の惹句「1%の大金持ちと99%の貧乏人」というのは出版社の売らんがかなの手法で、「「B」で生きる〜」に書かれている「1%の超大金持ちと60%のミドル層。40%の低所得層」という方が森永さんの持論に近い。
1%の大金持ちをA。年収300〜500万円くらいのミドルをB。フリーターなど年収100万円程度をC。と分類。
2層化が進む時代に何もかも犠牲にしてAをめざすのはバカバカしいけれど、Cになってもいけない。
自分の目で見て、自分の耳で聞いて、自分の頭で考える事をしなければ、アメリカのように貧乏人は生きる為に命を張って戦場に行かされる側になっちゃいますよ。と説いてます。
「年収300万円時代〜」で馬車馬のように働いて出世レースを生き抜いても〜というような部分がクローズアップされて「飲めや・歌えや」的なイメージが先行してしまったが、経済アナリスト森永卓郎はフリーターやニートなど半大人を作っている現代の教育について厳しい意見を持っているんです。
銘柄大学を目指して子供に莫大な教育投資をする事は割に合わない「投資」ではなく「投機」だと数字をあげて教育投資の不毛さを訴えていますが、だからと言って「教育」など必要ないという事はありません。
むしろ優勝劣敗の実もふたもない世の中だからこそ本来の意味での「教育」が必要だと訴えています。
教育投資派の一方で増えている「放任」を口実に「教育放棄」も不毛です。
週刊文春でタッキーが漢字が読めなくて「義経」のセリフが減らされてマツケンが激怒という記事が載っていたが、芸能活動に忙しいタッキーだけでなく今は掛け算の九九が怪しかったり、漢字が読めなかったり、日常生活にも支障をきたすほど基礎学力が低下している若者が増えている。
塾や予備校などに投資する「教育投資」でなく親が子供を「まともな大人」に育てるための本当の意味での「教育」とは親が子供に見せる「背中」を持つ事。
環境の変化を逆手にとって人生に夢と希望を取り戻す事。
ちなみに「我が家は年間300万円の生活費で生活しています」と豪語していた森永さん、「どうしても300万円では生活できません。森永さんはどうして生活できるのですか?」というリスナーからの質問に「う〜ん、妻の実家が近いってのもおおきんですよね。」と内情を吐露してました。
中流層が地すべりを起こして年収300万円に減っていくのは事実だけど、教育費のかかる子供がいたら年収300万円では生活できませんよね。
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