昨日(22日)放送NHKクローズアップ現代「学力格差拡大をくいろめろ」は興味深い内容でした。
公立の小中学校がいま、大きく変わろうとしている。その背景には"できる子"と"できない子"の学力格差が広がり、クラス全員が一斉に同じ内容を学ぶ、これまでの授業だけでは、学力をつけさせられなくなっているという現実がある。
大阪市は今年、全国の大都市で初めて、理解度に応じてグループに分けて教える「習熟度別数授業」の一斉導入に踏み切った。一方、大阪・松原市の中学校は、教師が生徒の家庭を訪れて勉強の仕方を教えるなど、学力向上のための徹底した個別指導を始めている。
どうすれば"できる子"を伸ばしながら、"できない子"に学力をつけさせることができるのか。学力格差の克服に挑み始めた公立学校の取り組みを通して、公教育の役割を探って行く。
「習熟度別授業」を本年度から実施予定の小学校100校のうち1学期中に実施できたのは30校。7割の学校が準備不足の為にまだ導入出来ないでいます。
長い間「子供に序列をつける事をタブー化」してきたのが最大の障害です。
保護者に匿名で行ったアンケートでは賛成が60% 慎重に進めてほしいが30% 反対が10%
保護者を集めての説明会で学校がもっとも気をつかったのが、「コースの名前について」
「どんどん」「しっかり」「うさぎ」「かめ」など優劣がはっきりつく名前でなく「はっきり」「すっきり」「くっきり」などの名前にしたいんだそうだ。
2学期になっても名前について真剣に討議。「どんな名前にしても〇組に安定していると成績がはっきりわかるから名前を途中で入れ替えよう」なんて案を真剣に話しあっていた。
大切なのは名前じゃなくて授業の中身だと思うんだけどね。
学校で神経をすり減らして優劣をつけないようにした所で、塾では成績によるクラス別けはおろか席順さえ成績順という塾だっていっぱいある。塾にもランクがあって「あの子は〇塾の△クラスだから勉強ができる」なんて会話が成り立っている。
「劣等感をもたせないように」とクラスの名前について真剣に考えるもいいけど、一番大切なのは「学校の勉強が得意でない子供にもしっかりとした基礎学力をつけさせて、わからなかった事がわかる喜びを味あわせる事」だと思うんだけど。
「足が速い」「サッカーが上手い」「字が上手」「絵が上手」「料理が上手」「歌がうまい」などは普通に語られて、「これは絵が上手な〇ちゃんに頼もう」とか「字が上手な△君にやってもらおう」とか話し合って、適材適所に役割分担する事は社会に出て必要な経験だと思う。
子供に優劣をつけない事を目指すんじゃなく、「算数が得意」「英語が得意」が「絵が上手」や「音楽が得意」と同じように、その子の特徴として自然に語られる教育現場を目指す事の方が大事なんじゃないかと思う。
微分積分がわからなくても社会にでても困らないけど、掛け算・割り算や小数・分数の計算が出来なかったらどんな職業になるにしても困ると思うよ。
目先の事だけでなく未来を担う子供達の将来を考えたら、名前はどうでもしっかりとした基礎学力をつける事の方が大事だと思う。
こんな問題ができなくても社会に出ても困らないよ。数学が得意な方挑戦してみませんか?
微分・積分いい気分(はあと)(何がいい気分だ。じんましんがでた)
数楽研究室(数が苦研究室)
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